「言っとくけど、お前の夢なんか預かる気更々ねーよ!叶えたい夢は自分で叶えろ!」

という訳で早速最初のストーリー紹介です。タイトルはそのストーリーの中で私が一番気に入ってる台詞にしていこうと思います。特に意味はないけど素敵なセリフが見出しになってたらソワッと気になったりするかなというアレです。

さてさて、最初に紹介するのは当然ながら初期恒常R かと思わせておいて違うのです。
これを読んでるみなさんはアイチュウの恋愛ストーリー選択画面、キャラ選択した後のカード一覧の上にある「PROFILE」のところをタップするとそのキャラクターとの出会いのストーリー(みたいなもの)が始まるの知ってますか?
私は実を言うとこのストーリーの存在を一年半だか二年だか知らずに居ました。マジで?って感じでしょ。私もマジで?って思いました。もしかしてチュートリアルでやったかな!?記憶が無いんですが!
もし初めて知った〜って人はこれを読んで鷹通さんのストーリーを読みつつ自分の推しのも読んでみると楽しいかも知れません。鷹通さんのはとりあえず読んでみてください。チュートリアルだと思って!(?)



前置きが長くなりましたがここからストーリー紹介に入っていきたいと思います。
このストーリーはカードストーリーではないのでタイトルもダミへボイスも無く1話のみ、ストーリー上にはプロデューサーが出てこないアイチュウ側の台詞のみという非常に短いお話です。多分32人ともそうかな?確認はしてないけど多分そうだと思います。

三千院鷹通という人は、というかLancelotというグループは主人公であるプロデューサーとは高校の同級生、旧友です。なので他のアイチュウ達よりも付き合いが長くお互いのことをよく知っている。そしてこの出会いのお話もここで初めまして、じゃなくて久しぶり!の再会にあたるわけです。

同級生と再会した彼の第一声は「やっと出てきた。これ以上待たせるなら帰ろうかと思ったぜ」 何だかちょっと上から目線なような気がしますが彼はお坊ちゃんだから仕方ない。そして彼は物凄い照れ屋なので更に仕方ない。多分照れ隠しも半分位はあったかと思います。だって初恋の人に久しぶりに会えたんだから、何て声掛けたらいいかそりゃ分からないよね。うんうん。

話を聞いてみれば「約束はしてないけど」「お前に話があって」わざわざ待ってくれていたとのこと。そのお話というのも乙女ゲームらしい甘い告白とかではなく「同級生だったお前を『先生』と呼ぶのは恥ずかしいから嫌だ」って話なんですけど……。

わざわざそれを宣言するためだけに待っていたのか?いやいやそんな訳はありません。重要なのはここからで「しかも俺達のプロデューサーになるって話だろ?」「お前はそれでいいのかよ?もっとやりたい事とかあるんじゃないのか?」と。元々アイドルだった(様々な事情からアイドルの道を挫折しP業に転向した)プロデューサーへの気遣いの為にわざわざ残ってくれていたのでした。こういう細かな気遣いをしてくれるところが紳士的でかっこいいなと個人的には思っています。

このストーリーには前述の通りプロデューサー側の台詞は描かれていません。なのでどういった反応をしているのか正確には分からないのですが恐らく彼女は「これでいいの」的な返答をしたのかと思われます。それから「貴方達に私の夢を預けたいの」とも。そんな彼女に対する彼の返答は

「お前の夢を俺達に預けたい?──本気で言ってんのか?」
「……はぁ、その目は超本気って事だな。ったく、お前って奴は……」
「言っとくけど、お前の夢なんか預かる気更々ねーよ!叶えたい夢は自分で叶えろ!」

でした。字にすると突き放してるような?ちょっと荒っぽいような?そんな感じに見えてしまうんですけど、多分彼はプロデューサーに自分の夢を諦めて欲しくなかったんだと思います。
彼女の夢が何だったのか、記憶が正しければ描かれてはいませんでしたが、きっと彼女はアイドル時代にトップの道を目指していたんだと思います。
高校生の頃、アイドルだった頃の彼女を知っている彼は彼女に自分の足でトップの座に辿り着いて欲しかったんじゃないだろうか。学校を遅刻や早退、欠席してまでアイドル業を頑張っていたのを見ていたから。そんな彼女にきっとずっと惹かれていたから。

だから、彼のこのぶっきらぼうな返答は彼なりの応援だったんじゃないかって。
プロデューサーで本当にいいのか、やりたい事があったんじゃないのかって聞きに来たのも、アイドルの道に未練があったんじゃと思っているからかな、とか。全部全部私の想像です。何が正しくて何が間違ってるかも分からないけど、本当にプロデューサーのことをよく見ていてくれてるなあ、と思いませんか?

プロデューサーが元アイチュウだったことを知った時、こんな事を聞いてくれた子は他に居ただろうか?衝撃の事実(読者側からは割と初期から読めてたけど!)に驚いたり動揺したりでプロデューサー自身が今の道を選んだことをどう思ってるのか聞いてくれた子って居ただろうか?居たかもしれないけどすみませんすぐには思い出せないです。少なくともLancelotの他の2人のプロフィールストーリーではこういう話題はなかったと思います。

大人の女性でしっかりしてて、仕事のできる敏腕女性P!そんなイメージが強いプロデューサーに、こうやって手を差し伸べてくれる。旧知の仲だからこそ他の子よりも一歩踏み込んで本心を聞き出そうとしてくれる。そんな彼の優しさが垣間見えるのがこのプロフィールストーリーなのです。どうぞ時間のある時にゆっくり読んでみてください。