「何言ってんだよ。こんな格好悪いところ見られて、俺はちっとも嬉しくねぇよ」

今日も一日一通のお時間です!どうも!今日はわたくしとっても元気です!なぜならば!!そう!!今日紹介するストーリーは全ストーリー中で1番好きなお話だから!!!
開始三日目にして総合優勝ストーリーの紹介をしてしまいますが、だからといって残りを飽きて紹介しませんなんてことはありませんのでご安心を。明日以降も一日一通!ということで本日もご紹介いきます!

今日ご紹介するのは初期恒常SR【影の努力者】です。これは現在プレミアムスカウト以外では手に入らなくなってしまっているので入手するにはプレミアムスカウトを回す、もしくは推しメンスカウトで入手になります。必要クラウン数はイベントスカウトSRより少なめの5個!なんと10個で2枚揃っちゃうのです!もしもまだ開いてないよ〜って方は是非是非、このサイコーストーリーのためにクラウン10個消費してみて下さい。お釣りが来るくらい素晴らしいお話を読めるから。ちなみに絵柄は赤い枠で制服姿のやつ!チェンジするとトロンボーンを持った赤い軍服衣装になります。これは日替わり楽曲【サディスティック・ロマンティック】の衣装です。ジャケ絵にも使われています。余談ですがこの曲のCメロの鷹通さんがとってもカッコいいのでもし聴いたことのない方はぜひとも聴いてみてください。
早速話が脱線しましたが!気を取り直してストーリー紹介に参りましょう!



今回のお話は「秘密練習中の鷹通を見つけて声を掛けるプロデューサー」のお話です。あれ…?早速デジャヴ…!?と思った方も居るかも知れませんが実は彼のカードストーリー、このシチュエーションが非常に多い。多分片手で数えても足りないくらい繰り返してるかと思います。それもこれも彼が校内至る所で隠れて練習しているからなんですけども。

今回はたまたま鷹通を見かけて…というパターンではなく、既に彼が「そういう」性質のアイチュウであることを見抜いているプロデューサー。飲み物に手作りサンドイッチを用意してひとり練習する彼の元へ登場。
ひとりで汗をかきながらダンス練習をしていた鷹通は驚きつつも「いい趣味してんのな」とチクリ。Rストーリーやこのストーリーから見る限りどうやら彼は練習している姿を見つけられたくない模様。アイチュウとプロデューサー、生徒と先生という間柄なんだから気にせずアドバイスでも求めてくれたらいいのに、素直じゃない彼にはそれも難しいみたいです。

ご機嫌斜めの鷹通はプロデューサーに『何でもすぐできるような振りして、実はこんな汗だくになりながら練習しなきゃダンスひとつまともに踊れない』『……そんな俺の姿見て面白がってたのか』と呟きます。この台詞、彼の根本を理解するに当たってものすごく重要な台詞で、プライドが高くてどこか自信に溢れたような言動、行動が多い彼の素顔なんだと私は捉えております。

ここで少々話が逸れるのですが以前Lancelotの本家絵師のmeijさんがブログにて(※現在はTwitterに移行したため削除してしまったようです…)『轟君、双海君、鷹通君は三人ともコンプレックスを抱えたキャラクターと思って描いています』と発言されていました。これが公式的な正解とは限らないようですが少なくとも本家絵師様はそういうキャラ付けをしているようでして。私はmeijさんの指す彼のコンプレックスはここにあるんじゃないだろうか?と思っているのです。
自信満々な言動、行動、周りからのイメージに縛られている彼は、突出して秀でた才能がない。人より何倍も努力をしなければ輝くことが出来ない。それが彼の抱えている悩みなんじゃないだろうか、と。

ストーリー紹介に戻りますが珍しいネガティブな言葉にプロデューサーは『自分のイメージを守るためにここまで努力できる事って、本当に凄いと思う』と返します。勉強も歌もダンスも、何に対しても一生懸命なところを尊敬している、と。さらっとこんな言葉を返せてしまうプロデューサー、格好いいなあと思ってしまいますよね。攻略対象はプロデューサーではなく鷹通の方なんですけどね。

そんな彼女のストレートな褒め言葉に対するセリフが本日のタイトルの「何言ってんだよ。こんな格好悪いところ見られて、俺はちっとも嬉しくねぇよ」なのです。こんなこと言ってるけど、本当はきっと嬉しかったと思います。報われたと思います。ストイックな努力家である鷹通ですが、根底にはその努力を認められたい気持ちも持っているから。
…ということをプロデューサーに指摘され、怒って否定するかと思いきや何と肯定も否定もしません。なので本当に、褒めてもらえて嬉しかったのでしょう。おまけに練習を見ることを許してくれて、さらにアドバイスまで聞いてくれると!意地っ張りなこの人にとっては大きな変化なのではないでしょうか。

そして個人レッスンが終わって帰り道。プロデューサーの的確なアドバイスにより進歩した鷹通は上機嫌……ではなく何だか浮かない様子。どうしたのかと尋ねれば「悪かった」と。何かと思えば「お前にはお前の仕事もあるのに」こんな時間まで付き合わせてしまって申し訳なかったと。彼は素直じゃないけどこう見えて悪いと思ったことはきっちり認めて謝れる人なのです。
実は翌日は新曲の衣装合わせ。一誠、双海と共に新しい衣装を着て振りを合わせる予定で、だから格好悪いところを見せたくなくて、二人に置いて行かれたくなくて必死に練習していた……というのがあの秘密練習の真相。不思議ですよね。同じチームのメンバーなのに、長い付き合いなのに、三人で練習しないなんて。プロデューサーもそこを突っ込んでみますが鷹通は「俺達にはそれぞれのやり方があるんだ」と譲りません。

鷹通曰く、
自分は「歌もダンスも覚えるのは一番早いけど身につくのに時間が掛かる」
双海は「やる気を出すまでに時間がかかるけど覚えてしまえば形になっている」
一誠は「最初からある程度形になるし、如何に自分らしさを出すかのアレンジを重視する」
とのこと。それぞれバラバラだから、三人で合わせるよりも一人で練習する方が効率的なんだ、と。何となくそれっぽい言葉を並べてはいますが要は素直になれないからアドバイスなんて求められないという事です。そういう事なんです。曰く「それが出来たら苦労しない」そうなので。

ここでまたしても話が逸れます。今日はよく脱線する日です。気合が入っているので仕方ない。
鷹通曰く双海は「やる気を出すまでに時間がかかるけど覚えてしまえば形になっている」。これは間違ってないのでいいです。その次、【一誠は最初からある程度形になる】という彼のイメージ。これ、実は間違っているんです。鷹通は勘違いをしているのです。

ここでは三千院鷹通のストーリーを紹介するので詳細は割愛しますが、轟一誠と言う人は双海ほど才能型寄りな人間ではなくて、むしろどちらかと言えば鷹通に近い努力型の人間なのです。
一誠のストーリーの一部を見ると分かりますが、彼にも壁にぶつかることは多々あって、努力でもってそれを乗り越えているのです。ただ鷹通とは違い本当に人に頑張っている姿を見せないだけで。
最初からある程度形になっているように見えているのはその過程を誰にも見せないから。ただそれだけなんですが、鷹通がそれを見抜けないのはきっとそれだけ彼の抱えるコンプレックスが根深いから。今のところこの勘違いに気付いたような描写はないので恐らくこれからも気付かないのだと思います。いつかコンプレックスを乗り越えるその日が来るまではきっと。

さて!長い長い脱線から戻りますが実はストーリーの要点はもうほぼ終了!この翌日は予定通りの衣装合わせ、その朝にやっぱり個人練習をしに早出してきた鷹通の前に衣装を持ったプロデューサーが現れ、新しい衣装姿で踊り歌う様子を眺めて終わり。
家に帰ってからも繰り返し練習したのか歌もダンスも前日よりさらにレベルアップし、いつもの自信家な姿を取り戻しています。「中途半端見せるなんて格好悪い事、俺がするわけないだろ、プロデューサー」なんて笑う彼に、前日までの焦りはどこにもありません。堂々とパフォーマンスする彼にそれでこそ三千院鷹通、と納得させられてお話は本当に終わり。




どうでしょう、素敵なお話だったでしょう?と聞いて回りたいところですが、多分、私の表現力では魅力が半分も伝わっていないので……この話については本当に、ぜひ自分の目で読んでみてください。

このストーリーを読まなければ鷹通が努力家であることを知ることは出来ないのです。彼がなぜ努力するのか他のストーリーでは描かれていないのです。公式サイトのプロフィールにも、彼が努力家であることは全く書かれていません。努力家であるところこそが、彼の一番の魅力である筈なのに。物凄くもったいないでしょう?だから、読んだことのない方は一度目を通してみてください。読んだことがあってもあまり記憶が無い方も、ぜひ読み返してみて下さい。この話を読んで三千院鷹通と言う人を嫌いになる人はきっと居ないから。



※日付的に早速一日穴が開いてしまったのですが更新時間にムラがあるので許してください…!